民事の控訴審の流れ
富山地方裁判所が第1審として判決を言い渡したとします。
その判決に不服のある原告または被告が控訴をした場合の流れをご説明します。
1 判決書を受け取ったら、2週間以内に、控訴状を富山地方裁判所に提出します。
(民事訴訟法285条、286条)
※ 期間が短いため、控訴状には控訴の理由を「追って主張する。」と書きます。
↓ 控訴状が提出されてから1か月前後
2 名古屋高等裁判所金沢支部から控訴人・被控訴人に「控訴審の進行についての照会書」が送られます。
※ 「控訴審の進行についての照会書」では、
① 控訴理由書の提出期限(民事訴訟規則182条)
② 被控訴人の原審での代理人の受任予定の確認
受任する場合は、改めて委任状を提出します。
委任状を提出すると控訴状が送られてきます。
③ 第1回口頭弁論期日の候補日時(概ね1か月後)
等の照会がなされます。
↓
3 控訴人は、控訴理由書を提出します。
↓
4 被控訴人は、第1回口頭弁論期日の1週間前くらいに控訴答弁書を提出します。
↓
5 第1回口頭弁論期日を迎えます。
民事の控訴審は、一般的に
①1回目の裁判ですぐに結審(終了)します。
②その後、和解の話になります。
③和解ができなければ判決になります。
というような流れになります。
このことから、控訴審が1回目の裁判で結審しなければ要注意といえます。
控訴審で第1審の判決が変更される可能性があるということです。